旅の道具 ザック・バッグ

紹介アイテム  ラフ&ロード アクアクルージングバッグ
        Jack Wolf Skin アガディール1(2003年モデル)
        ザ・ノースフェイス デイハイカー
        ラフ&ロード ツアラーバッグ80
        ラフ&ロード RR-6000 クルージングバッグPRO
        アジア・ラゲージ株式会社 ALI-6800

                                    ※下に紹介する製品ほど新しいものです。



 

 ラフ&ロード アクアクルージングバッグ (+アリスパックフレーム)

 

 オートバイ用品の店、ラフ&ロードのバイク用大型バッグ。日本一周のときから十五年、
延べ1000泊以上の旅をともにしているバッグなので、ご覧の通りかなり薄汚れてくたびれている。
もとは上の文字のようなカラーだったが、それもすっかり退色してしまった。

 

 容量は忘れてしまったが、おそらく40リットルほど。テント持ちの旅では当然これだけでは足りないので、
サイドバッグも使っているが、いつもショッピングセンターなどで売っている市販の鞄を流用しているだけなので、
そちらは特に紹介はしない。

    

 バイクにベルトで固定するためのリングがついているが、僕はこのまま背負えるように米軍のアリスパック
(リュックサック)のアルミフレームを取りつけている。バイクへの固定は、そのフレームのほうを、簡易式ラダーベルトで
行っている。それによりかなり強固な固定ができ、ダートを走るときも全く緩みや脱落の心配をせずにすむ。

 

 背負い心地は現代の登山ザックほどではないが、それなりに良い。ショルダーベルトはアリスパックのもので、
ウエストベルトは某メーカーのフレームザックのものだ。大雪山を一週間掛けて回ったり、知床半島を岬まで往復したり

なにかと歩くことの多い僕の旅では必須の改良だった。
 つまり、登山ザックを別に持って荷物を増やすことを避けたわけである。

 

 本来の機能としての使い勝手は良い。四角の形は荷物を詰めやすいし、サイドのポケットは2リットルの水筒を
入れるのに都合が良い(もう少し大きければ、なお良かったが)。

 

 こんな当たり前の形状と大きさのバイク用バッグが他にはなかなかなく、また買い換えるほどの故障もなかったので
使い続けてきたが、さすがにみすぼらしくなってきたので買い替えを決意した。

 

 



 

 ジャックウルフスキン アガディール1(2003年モデル)

 

 ドイツのアウトドアメーカー、ジャックウルフスキンのトレッキングツアー用リュックサック。
容量65+10リットル。2400g。18500円。本体二気室構造(一気室可能)。


 左写真は通常の65リットルサイズ時。中央写真は雨蓋のベルトと本体上部を引き伸ばした75リットル時。

 

 ジャックウルフスキンというと、日本ではリゾートキャンプのアパレルメーカーのイメージが強いみたいで、
なんとなく、山登りの連中からは馬鹿にされるような雰囲気があるが(僕が勝手に思っているだけかもしれないが)、
実際に使ってみて、そんなマイナス要素は全くないことが分かった。外見、性能ともに、値段以上の高級感がある。

 

 延べ九ヵ月の登山を含む徒歩旅で、糸のほつれや生地の破れ、チャックの故障はいっさい無く、退色も黄色の部分
(ロゴの刺繍とデイジーチェーン)以外はほとんどなかった。重いときは約40kgもの荷物を入れて山登りをしたが、
キャリングシステムの不具合も発生していない。

 

 背負い心地は他社の同等クラスと比べていないので分からないが、かなり優れていると言っていい。
それまで僕が山歩きで背負ったのは二十年前のフレームザックと、上記のアリスパックフレームのザックだけである。
よって初めてこれを背負ったときは、あまりの背負い心地の良さに驚嘆したほどだ。

 

 もちろん、ザックを背負って歩くことに慣れない初めのころは肩が凝ったりもしたが、ショルダーベルトやウエストベルトに
使われている内部の素材には適度な反発力があり、特に体温で温まってきたときの感触は気持ちの良いものがある。

 

 構造的には左右のポケットが特に便利。ここにはバッグ型の水筒を入れていたが、水を汲むときに
すぐに取り出せるのは楽である。これが本体の中から取り出すとなると、けっこう面倒くさいものだ。


 ハイドレーションシステム(水筒のページ参照)に対応しているので、背負ったままの水分補給が可能。

また、前面の大型ファスナーから本体にアクセスできるのも便利だ。

 

 インナーフレームザックというと、まるでサンドバッグのように「つるり」とした外見(構造)のものが多い中、
これはデザインが凝っているのが気に入った。そして何より、カラーがいい。モロカンブルーという独特の色合いは
他のメーカーでは見られない特色のあるカラーだ。(ただしこのシリーズは容量の違う2と3があるが、1のみ)


 もっともこのあたりは個人の好みなので、一概には言えない。残念なのは、ジャックウルフスキン社の最近の
モデルが、このような素敵なカラーを採用していないことだ。地味な普通の色になってしまった。

   

 容量の最大75リットルは、荷物を厳選していくことのできる一週間程度の夏山登りや短期旅では充分な容量だが、
いろいろ途中で買い物をする長期の旅においては少なく感じることがある。乾燥食料を持っていく登山とか、必要分だけ
ペーパーを持っていける一週間程度の旅と違い、長期の旅では普通の食材を時には一週間分買って持ち運ぶわけだし、
トイレットペーパーにしても、ヨーロッパではなかなか一個では売っていない。最大に詰め込んだ上に、大型のウエストバッグを
外付けして歩いたときもあった。(2008年、2013年の旅では、常に下のデイパックを外付けしていた。) 

 

      



 

 ザ・ノースフェイス デイハイカー

 

 アメリカ、ノースフェイス社のウエストバッグ型パック。容量16リットル。1.08kg。11025円。
レインカバー内蔵。原産国ベトナム。

 

 2008年、2013年の徒歩旅に使用。メインザックに入りきらない軽めのもの(ペーパー類)や昼食を入れて、
ザックに取りつけて使っていた。

 バイクでの長旅や短期ツーリングの時にも、撮影機材を入れて、ウエストベルトを肩に斜めに掛けて使用している。


 また、テントを張った状態で出掛けるときなど、上着、行動食、貴重品などを入れて持ち歩くバッグが必要なため、
大きめのこのバッグは重宝する。

 

 肩掛けベルトがついているのは大変よい。ウエストベルトだけで固定するタイプは、どうしてもバタバタするが、
肩掛けベルトとウエストベルトを併用することでバタつきが抑えられ、荷重も分散するので、重い荷物を入れたときの
負担が低減する。むしろ軽い荷物のときや暑いときには、肩掛けベルトのみで使っていた。

 大きめで、ベルトにより容量が可変式のこのバッグは、とても重宝している。一つ残念なのは、使い初めしばらくして、
縫製ミスによりベルトが一箇所取れそうになったこと。自分で縫って修理した。あとの品質はよい。


 デザインや色合いが気に入っているし、容量も充分。ただ、少し凝りすぎの感もある。

内部のポケットはありすぎるし、外部構造も一枚でよいところを二重になっていたりする。よって重い感じがある。


 軽量化を命とするバックパッカーが多い中、僕がこれを買ったのは、ある程度の重量は体力でカバーできるし、
格好悪いデザインのものは使いたくないという信条があるからだ。

     

 


 

 ラフ&ロード ツアラーバッグ80

 

 上記のシートバッグがあまりにもみすぼらしい外見になったので、やっと買い換えたシートバッグ。
容量可変式64~80リットル。サイズノーマル時 W58xD35xH35、容量アップ時 W68xD35xH35。

2010年北海道四ヵ月の旅に使用。このバッグの長所であり短所でもあるのが、その大きさである。


 工具、自炊セット、着替え、寝袋、食料、水、日用品などを入れると、このバッグは45キロくらいの重さになった。
ひ弱な男では持ち上げられないくらいの重量だし、普通の女性なら少し移動させるのも大変だろう。

もちろん僕だって軽々と扱うわけにはいかないので、バイクへの積み下ろしや、テントへの出し入れがちょっと嫌だった。(笑)

 

 その一方で、外見からの印象よりも荷物が入らないというのが率直な感想である。

ハードコンテナに比べて、布製バックの長所は膨らませて無理矢理詰め込めることだ。

 ところがこのバッグの場合、全体が微妙な凹形状になっているため、全く融通が利かない。
上記のバッグやザックには外見から想像するよりも、本当にびっくりするくらい大量の荷物が入れられる。

そういうことがこれではできない。できないので、容量アップスタイルにして使用するため、取り扱いが余計に大変になるし、

後述する問題も発生する。
 

 必要な部分のナイロンベルトに充分長さがなく、逆に不必要な部分のベルトが不必要に長い。

雨蓋に設けられた長もの固定のベルト用固定具が軟弱で、すぐに裂ける。ペットボトルを入れる脱着可能のポーチが邪魔だし、

勝手に落ちてどこかに行ってしまう。
 底が弱くて、ベニヤ板を挿入しないと型崩れが激しい。縫製がいい加減で、バイクとの固定ベルトが根元から千切れてくる。
ファスナーがまともに噛み合わないことが常。内蔵ポケットがないので不便。キャリングベルトの取りつけプラスチックが弱い。

 

 最も問題だったのは、縫製の弱さと大きさゆえに、コケるとバッグが壊れることだ。

転ぶ人間が悪いと言われればそれまでだが、オフロードをフルパッキングで走っていくのが旅人である。

僕は荒れたダートだろうが廃道だろうが、たいていの「道」ならば走るし、道でないところも走るから、転ぶこともたまにある。するとサイドに大きく張り出したこのバッグは地面に当たり、弱い縫製のために裂けることになる。

一度は自分で縫って修理したが、二度裂けると「もういいや」と言った気持ちになる。

 

 なんだか全く良いところがないみたいに書いてしまったが、本当にそうだ。

果たしてちゃんと旅したことがある人間が作ったのだろうかと疑問に思う製品。

上のクルージングバッグは十五年使ったが、これはたった四ヵ月の寿命だった。二万円近く出して買う価値はない。

 

 



 

 ラフ&ロード RR-6000 クルージングバッグPRO

 

 容量可変式50~65リットル。サイズノーマル時 W42xD35xH35、容量アップ時 W42xD35xH45。
 実売価格16000円~19800円。

 

 上記のツアラーバッグ80で、このメーカーの製品に対する信頼を失ったものの、15年も使ったアクアクルージングバッグの

後継モデルということで、とりあえずこれは信頼してもいいだろうと思って買ったバッグ。

バイク用品ショップが近隣になく、実物を見て買える環境ではないので、こうした用品買いはいつも賭けである。

 

 固定ベルトの縫いつけ強度は、見たところ不安を覚えるが、延べ半月ほど使った現在はまだ破損したりの兆候は見られない。
それよりも底から5~7センチ上の中途半端な位置に縫いつけてあるので、がっちり固定したときにバッグの底部が「くしゃっ」

となってしまうのがいただけない。高さ数センチのプラスチック板が底の内側を一周するようにあるが、強度がないのであまり

意味がない。だがそのせいで自分でベルト位置を縫いつけなおすことができない。


 
いったいなぜこんな奇妙な、構造強度を無視したベルト位置になっているのか? 

実際に使ってみればすぐにおかしいと気づくはずなのに。このメーカーは自社の製品を実際に使用して旅する人間がいないのか?

 

 あと、各ベルトの長さが適切ではない。特に上部を締めるためのベルトは短すぎる。

僕はこのベルトで三脚を固定しているが(三脚でなくともテントのポールなどを固定する人は多いだろう)、ギリギリの長さだ。

だから容量アップ時には全然長さが足りなくて、バックルを留めることができない。

 やはり開発スタッフは使用しないで「机上の空論」だけで発売しているに違いない。使用すればすぐに気がつくことである。


 ショルダーベルトは不必要に長い。背面についていた持ち運びグリップは背中に当たって邪魔なだけなので切り取った。
ペットボトルを入れるポーチが取りつけられる位置が背面にあるのはおかしい。これもライディングの邪魔にしかならない。

 

 容量アップスタイルにすると背が異様に高くなり、非常に不恰好になる。

本当に緊急時くらいにしか容量アップスタイルでは使いたくない。


 横幅は42センチだが、これをあと5~8センチほど長くして、もともとの容量を60リットルくらいにするべきで、

容量アップのサイズ変化は高さ5センチ程度で充分だ。

 

 サイドのポケットは小さすぎて、何を入れたらいいのか迷ってしまうほど。

ポケットは2リットルのポリタンクが入る大きさがほしい。(アクアクルージングバッグはなんとか入れられる大きさの

ポケットだった。そしてポリタンクはそこ以外に入れるとけっこう不便だ。と言うのも、水は移動中に補給することが多い。

いちいち内部から取り出してまたしまうのは面倒くさい)


 近頃は野宿をする人間も少なくて、ポリタンクを持ち歩かないのだろうが、「PRO」と名づけるくらいなら、

本物の旅人が納得する作りと便利さがほしいものだ。

本体内部に一切ポケットがないのも不便。ちょっとした薄手の小物類は内部ポケットに入れたい。

 

 それでも他社製品や同社別製品よりはずいぶん良いだろう。不満点は我慢したり工夫して使い続けられる程度だ。

つまりそれほど、バイク用品メーカーの開発するバッグ類は、どうしようもないくらいに使い物にならない。


 バッグに何を入れるか、どう使うかは人によってかなり違うのだろうけど、長年の経験から自分の使い方や考え方が

間違っているとは思えない。
 これをベースに改良品を作る際のアドバイザーに僕がなれば、かなり良い製品が出来上がるだろうと思う。

 

 



 

 アジア・ラゲージ株式会社 ALI‐6800

 

 サイズ 横44cmx縦32cmx幅12~16cm 販売価格6000円弱~15000円強(一個)


 アジア・ラゲージ株式会社というメーカーのビジネスバッグ。

バイク用品メーカーに良いサイドバッグがないので、僕はいつもホームセンターなどで自分の気に入ったものを見つけて

サイドバッグとして使っている。これは五代目サイドバッグ。


 泥跳ねで汚れるし、安価に買うためもあって、シートバッグよりも寿命は短くなる傾向がある。

これは今まで買ったものの中で一番高級品。と言っても5980円(片側)だ。ネットで検索すると二倍以上の値段で

売られている場合があるので、得な買い物をしたのだろう。


 僕のテントのポールが43センチなので、収まる長さがあるバッグがほしかった。

バイク用のサイドバッグはせいぜい40センチの横幅で、これよりも一回り小さいものしか売っていない。

なぜバイクのサイドバッグは小さいものしかないのかが不思議だ。テントなんかは絶対に一式をサイドバッグに入れたいのだが。


 サイドバッグのポケットには地図を入れるので、ポケットがあるのは必須条件。

新しいシートバッグにしてポリタンクを入れる場所がサイドバッグにほしかったので、ポケットに入る大きさがあるのは便利だ。


 なお、サイドバッグには、転んで圧迫されても壊れないものを入れている。





 バッグ・ザックの選び方 総論。


トレッキング(登山)用ザックは、できるだけ実際に背負ってみて、自分の体型に合ったものを買うこと。
ただし、重い荷物を入れたときには背負い心地が変わってくることがあるし、最近のザックは安物でない限りは
各部の調整ができるので、デザインなど好みで決めても良い。だがその場合も、自分の背面長を無視したほどの
サイズを選んではいけないことは当前である。
    
バイク用バッグはバイクとしっかり固定できるシステムを持つものを選ぶこと。縫製のしっかりした頑丈なものを買うべきだが、
そこまで調べて買えないのが実情なのは辛い。